先日仕事用のMacをLionにアップグレードし、LaunchpadやExposeなどの目新し画面を見てハイになっていましたが、実は結構な問題があったことに気づきました。
LionからはRosettaが廃止になっていたのです。
Rosettaとは何ぞやという話ですが、今ではMacのCPUはインテル製のいわゆるx86系になっていますが、かつてはPowerPCというCPUが載っていました。
CPUとはコンピュータの脳みその部分の部品なのですが、それが全く別物になったということです。極端に言えば今まで金星人の脳みそを使っていたのが、明日から火星人の脳みそに取り替えるというようなことが起こったのです。
すると、今までは金星人に分かるようにプログラムを作っていたので、それを火星人に見せても全く理解が出来なくなるという事態に直面するのですが、そうなると大変困ってしまうのでAppleは金星人用のプログラムを火星人が理解できるように翻訳する仕組みをMacOSに組み込みました。
それがRosettaです。
Rosettaがあるお陰で今まではIntel Macが出来る前に造られたアプリでも最新のアプリでも気にせず使っていられたのですが、LionではRosettaが廃止されたことでPower PCのコードで書かれたアプリは動かなくなってしまいました。
代表的なものがMicrosoft Office 2004。
他にも結構使用頻度の高かったフリーソフトでも使えなくなってしまった物がありました
フリーソフトについては必要な機能を持った代替品がすぐに見つかったので良かったです。
問題はMicrosoft Officeです。
実際のところ私個人としては何年か前からずっと脱マイクロソフトを実践してきたので、私のMacでMicrosoft Officeが動かなくなっても何の支障もないのですが、もし私がそうしていなかったら会社の色々なデータを打ち込んであるエクセルシートが突然開けなくなるという事態に直面していた事でしょう。
そして慌ててマイクロソフトのサイトを見てみると、こんな事が書いてあるのです。
Office 2004 for Mac シリーズ以前の Office for Mac 製品について
Office 2004 for Mac 以前のバージョンの Office for Mac 製品は、OS X Lion 上でご利用頂くことはできません。OS X Lion 上でご利用頂ける Office for Mac 2011 の30日無償評価版がこちらからダウンロード頂けます。
http://www.microsoft.com/japan/mac/support/lion
要は「最新版のソフト買えや!!」ということです。
でも、私は今後MacにはMicrosoft Officeをインストールすることはないでしょう。
スプレッドシートもワープロもプレゼンテーションもデータベースも、20年前と違ってMicrosoft Officeより使いやすくて安価な製品(無料も含めて)があるし、仕事でどうしても使わなければならないとき(年に何度もないですが)は普段使っていないWindows機を使います。
確かにエクセルもワードも十数年前には最も優れたオフィススイートだった事に間違いはなく、その為デファクトスタンダードに成り得たのでしょうが、今の製品を見る限り必要とも思えない沢山の機能を組み込んで重くなり、ユーザーインターフェイスも分かりにくくなっている様に思えます。
Windowsにも言えると事だと思いますが、それがデファクトスタンダードになったものの宿命なのかもしれません。
少なくとも私が仮に2万円かそこらのお金を払ってMicrosoft Office 2011をMacにインストールしたとしても、先日Lionをインストールしたときのようなワクワク感も得られないだろうし、未来も見せてくれないでしょう。
話はずいぶんと変な方向へそれましたが、結論としてはMacをLionにアップグレードする前には、必要なアプリがキチンど動作するかどうかをよく確認される事をお勧めします。
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