放っておく力

9年9ヶ月ぶりにこのブログを復活させたのに先立ち、何年かぶりに会社のサイトもリニューアルして12日ほど経つ。

そもそもなんでサイトのリニューアル作業を始めたかというと、どこからともなく送られてくる迷惑FAXにブチ切れたからだ。その顛末は私が運営している山武ジャーナルに書いたのでここでは割愛するが、こちらが頼んでもいないのにかかってくる営業電話や営業FAXがどうにも好きになれないのだ。まあ、中には飛び込み電話からおつきあいが始まった企業さんもあるので全否定するのも違うかなと思うが、9割がた気分は良くない。

迷惑FAX送信業者はネット上に掲載されているFAX番号を拾い集めているので、とにかくインターネット上に散らばっているFAX番号は消しまくる作業をして、その延長で自社サイトのリニューアルまでしてしまったというわけだ。

さて、電話やFAXの他にも、インターネットの問い合わせフォームからもよく営業の書き込みがある。今時FAX番号は非公開でも支障はないが、インターネット上の問い合わせ窓口がないというわけにはいかず、甘受しなければいけないのかもしれないが、メールボックスの容量も無限じゃないので本当はやめて貰いたい。

そこで、今回のリニューアルサイトでは、お問い合わせフォームにこのようなメッセージを設置した。

これで営業のフォーム送信は無くなるだろうと思ったが、考えが甘かった。ここ12日間に2件の営業書き込みがあったのだ。まだgoogleでは古いサイトのURLが更新されていないからで404エラーが出まくっているはずなのに、彼らはどうやってこの問い合わせフォームを見つけたのだろうか。

記念すべき1件目は金曜日の夜に入ってきていた。

私は翌土曜日の朝確認したのだが、どうもスマホアプリ開発業者のようだった。まあある意味同業者なので少し関心があったのもあるが、それよりこのメッセージがあるにも関わらず、なぜ営業目的の送信を行なってきたのかが気になって仕方がない。万が一ではあるが、環境によってこのメッセージが表示されない場合でもあるのか。

そこで入力されていたメールアドレス宛にこのスクリーンショットを添付して、なぜ送信したのか、あるいは表示されなかったのか尋ねるメールを送信した。朝の7:33だった。

すると、ほぼ同時にメールが返信されてきた。

内容は「メール受信しました。後ほど担当者よりご連絡します」的な受信確認の自動送信メールではなく、問い合わせフォームに書き込まれていたのと同じ内容の営業メールで、しかも最後に配信停止の手続きを行うためのURLまで書いてある。営業目的の使用を禁止している問い合わせフォームを使って営業してきただけでなく、人のメールアドレスを無断でメーリングリストに追加したようだ。

メールの送信主はその会社の社長を名乗っていた。問い合わせフォームと同じ名前で、電話番号も入力されていたので、今メールを送信したのなら電話しても良いだろうと判断して電話をかけてみた。

電話に出たのはその社長本人だった。

「『営業目的には使用しないでください。』と書いてあるのが見えなかったのか」

「こちらが真面目にメールを送っているのに内容も見ずに自動で営業メールを返信して、無断でメーリングリストに登録するのはあまりにも失礼じゃないか」

と言っても、

「私の名前で送っているがスタッフがやっている。自動返信ではなく人間がやっている。メーリングリストには登録していない。」

などとのらりくらりとした対応だった。

一応営業の話も聞いてやったが、

  • 30万円〜100万円でアプリ開発
  • 月額費用は9,800円/月から
  • 200万円の加盟金を払えば1アプリ開発原価3万円、月額0円になり、それに好きな値段をつけて自社名で販売できる。

というものだった。

個人的な感想は、「なんてヤクザな商売なんでしょう。」原価3万円の商品を30万円で売るなんて、まさに薬九層倍だ。

フォームの入力もメール送信もスタッフがやったということなので、その会社の別のメールアドレスを見つけて

「『営業目的には使用しないでください。』という表示がなかったのか」

「表示があったにも関わらず送ったのなら、なぜ送ったのか」

「送った時はどんな気持ちだったのか」

という問い合わせを送った。

すると、しばらくしてなぜか先ほどの社長から返信があり、

「意識はしてませんでしたが、今みると表示されてますね」

という、全く人を小馬鹿にしたような内容だった。「スタッフが送ったんじゃなかったのかよ」と突っ込みたくなる。

まあ、私も大人気ないので、

「人間性の問題は対応不能と理解しました。ありがとうございます。」

と送信してやりとりは終了した。

ちなみに、その会社の住所は中央区銀座となっているが、実はレンタルオフィス。ドメイン登録も2019年とできたばかりの会社だった。200万円の加盟金を集めまくった後消えてしまうなんてことがなければいいのだけれど。

次に送信してきたのは、今最も悪名を轟かせている業界の、M&A仲介会社だ。日曜日の0:26だった。すかさず電話してやったが、流石に電話には出なかった。朝になってもう一度電話したら着信拒否にしてやがった。

一応なぜ営業目的にフォームを利用したのかメールで問い合わせているが、日曜日なので返事はないだろう。


追記:月曜日になってもメールの返信はなく、電話は着信拒否されたままだった。その会社について色々調べてみたところ、住所はレンタルオフィスではないものの、渋谷区の58坪ワンフロアのビルの同じフロアに確認できただけでも9社が登記されていた。どの会社のWEBサイトを観てもいずれもカタカナ言葉がたくさん書いている感じで、いまいち何をやっているのかよくわからない。当社に営業の書き込みしてきたM&A仲介会社は今年の10月1日に登記されたばかりで、代表者は社会人8年目のお兄ちゃんだ。

まあ、十中八九まともな会社ではないだろう。


ちなみに、M&A仲介会社の悪事についてはこんな感じだ。

山武ジャーナルにも書いたが、経営者や企業オーナーの方は、くれぐれも悪徳M&A仲介会社にご注意を。

ところで、なぜ私はいつもこんなことに気を取られてばかりいるのだろうか。山武ジャーナルに書いた迷惑FAX送信者も含め、関わってもプラスにならない人間たちだということは火を見るように明らかだ。にも関わらず、電話をしたりメールを送ったり、時間もコストも全くの無駄ではないか。

そんな私がいつものようにAMAZONをパトロールしていると、今の私にぴったりなタイトルの本を見つけた。

しかもKindke Unlimitedで読み放題の対象ではないか。

早速ダウンロードしてこのブログを書きながらKindkeの読み上げ機能で聞いているが、私につける薬になれば良いのだけれども。

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